ここ数年、ペーターズギャラリーで毎年夏に一度行う伊坂芳太良(通称ペロ/1928〜1970)の展示です。
1960年代後半から1970年の約5年間に残した彼の仕事は、とうてい5年分とは思えない量と質です。丸ペンの先にインクをつけて描く緻密で色彩豊かな絵は、たとえば小さなカットの絵でも、B1のポスターでもその密度にあまり変化がないので、本当に驚きます。ポスターはほぼ原寸のサイズで原画が描かれており、しかも下書きは鉛筆で軽く描くのみで、その後はあまり迷うこともなくペン入れ、色付けをしていたそうです。そして原画にはほとんど修正された後がなく、とても美しいのです。今回は数あるペロさんの仕事の中から、ポスターに焦点をあわせて展示を行います。印刷物であるポスターをメインに数点の原画をあわせて展示します。 |