長洲忠さん大賞おめでとうございます。キレイなイラストレーション、上手なイラストレーションは、正直に言って他にもありました。私が長州忠さんを大賞に選んだのはその「企み」に反応したからです。
「昭和戦前」に目をつけるというアイデア。少なくとも、私には効きました。別にこの時代の風俗に興味を持っていたワケではありません。むしろまるで無関心であって、虚をつかれた。新鮮でした。イラストレーターはA I人工知能の上を行かないとダメです。
【受賞者展に向けてのアドバイス】
昭和戦前の日本画とか、着物の柄のデザインとかには、いまのイラストレーションのアイデアとは違うタイプのアイデアがあります。広告マッチのデザインとか、襦袢の柄のセンスとか、絵はがきや、雑誌やポスターのアイデアとか、けっこう突拍子もないものがあります。そいうものを取り込むのもいいし、直接取り込まずとも、アイデアの構造を参考にすることはできるでしょう。とにかく、今の時代に「新鮮」に感じられるのがネライです。 |